味覚障害が鍼灸施術で改善した症例【兵庫県 50代 女性】
お悩みの症状
今回の患者さんは、数年かけて、少しずつ味覚障害が進行していった方です。最初の内は、疲れたら出てくるような症状だったようで、しっかり休めば症状は無くなっていたそうです。 しかし、次第に味覚異常を感じる事が多くなり、病院を何件か巡ったそうですが、亜鉛などのサプリを勧められる程度で、ちゃんとした改善方法が無いとのこと。
他の手段では、外科的手術か、漢方や鍼灸による施術があると知り、手術よりも東洋医学を頼りに、当院へ来院されました。
治療方法
1.カウンセリング・検査
2.脈診、舌診、腹診で体の状態の把握・症状と照らし合わせる。
3.ハリの説明を治療前に行う
4.上向きで手足と頭に数本ハリを打つ
5.抜いてうつ伏せになり、背中にハリを打つ
当院での治療後の患者様の感想
まず、症状が出現するきっかけが特徴的な方でした。本来、味覚障害(何を食べても味がしない)や、味覚異常(何を食べてもしょっぱい、からい、苦い、など)の場合、多くの方は急激な炎症症状(いわゆる風邪など)か、抗がん剤など、薬による副作用の方が多いです。
今回の方は、そのどれでもなく、「体が疲れると」味覚障害の症状が出現していました。 これは、東洋医学的には「虚証(きょしょう)」と言われ、体力が落ちる・免疫力が落ちるなど、「疲れ」が起因となり出てくるものを言います。また、脈や舌、腹診でも、「虚証」と判断できる状態でした。 つまり、脈は弱く・舌は白くなったり、力なく口いっぱいにむくんだりします。 腹診でも、お腹を触っても異様に柔らかかったり、便通が良くなく、すぐに下したりするなどします。
このように原因はすぐに分かりますが、味覚障害が起こるほど、 「体の免疫力が低下してしまっている状態。」 であるため、施術期間はそれなりに必要となりました。
しかし、病院へずっと通ったりしても改善がせず、徐々に悪化をしていたとのことでしたので、 「東洋医学的に施術方法が分かっている。」というのは、とても安心できたようでした。
人間の体内の細胞は、医学的にも活性化されていくのに3カ月程必要と言われますので、 この方にもそれを守っていただきました。 ただ、数回目の施術の時には、以前よりも味がよく分かるようになった!とのことで、効果を感じれたぶん、しっかり通っていただけました。現在は施術開始から半年ほど経過しますが、 大体の味が分かるようになっています! 疲れると強くなることも無く、あともう少しというところでしょうか。
しっかりとした施術をしていくと、難しいと言われて諦めているような症状でも、改善していくことも多いですよ。