五十肩で出ていた肩の痛みが鍼灸施術で改善した例【奈良県 50代 女性】
お悩みの症状
約半年前から出ている肩の痛みを訴えている患者さんの症例です。 今回は施術者の目線から、効果が出るまでの状態を紐解いて説明していきます。 まず、痛みが出始めてから、整形外科、整体、鍼灸院と色々受けて、当院を受診されました。 レントゲンでは異常が無いとのことで、「肩関節周囲炎」とのこと。 これは五十肩、四十肩の正式名称です。 病院では湿布と痛み止めのみの処方で、あまり効果が無かった。 この時点では動作をする時のみの痛みだったようです。 そして、整体、鍼灸施術と受診を重ねましたが、痛みは増してしまい、夜間にも疼くようになり、寝返りをするたびに痛みで目が覚めるという状態でした。 「肩関節周囲炎」の経過として、特徴的なのがこの夜間の疼痛と、結帯、結髪といった、腰に手をまわしたり、髪を結ぶ動作が痛みにより困難となる症状です。 整体と、以前受けた鍼灸施術のどちらも、痛みが出ている患部への施術で、血行促進をはかろうとしたものでした。治療方法
1.カウンセリング・検査
2.脈診、舌診、腹診で体の状態の把握・症状と照らし合わせる。
3.ハリの説明を治療前に行う
4.上向きで手足と頭に数本ハリを打つ
5.抜いてうつ伏せになり、背中にハリを打つ
当院での治療後の患者様の感想
特に強い症状が、夜間の疼痛でした。 これは症状が悪化したため、肩関節周辺で軽度の炎症が起こるため出現したものです。レントゲンで映るのは骨折や、骨のヒビ、もしくは重度の炎症のため、彼女の場合は異常が無かったということになります。 また、湿布には抗炎症作用、冷却作用があり、どちらも炎症を鎮めるための効果がありますが、肩の関節周辺の異常のため、皮膚に貼る程度では中々効果が出ません。 また、マッサージや整体では、血行を良くしてしまうため、現状では痛みがかえって強くなってしまうことが非常に多いです。 鍼灸施術でさえも、やり方を誤れば、炎症を助長させてしまうことになります。 当院ではまず、脈診、舌診と言って、患者さん一人一人の状態を詳しく診ていきます。 今回の症例の場合は、東洋医学的には、於血(おけつ)と言った状態になり、炎症がきつくなっている状態で、加えて血液の巡りが悪く、中々炎症物質が流れていかない状態になっていると判断しました。 ここで大事なのが、その於血の状態が冷えて起こっているのか、逆に熱を加えられて起こっているのかを判別することが非常に重要です。 彼女の場合は、痛みが出ている患部を触っても熱を持っている感覚はなく、入浴などをすると一時的に痛みが軽減するとのこと。 また、脈診や舌診においても、冷えが大きく関係していることがわかりました。 痛みが出ている初期は、炎症期で基本的には熱が加わると症状は悪化するため、冷やすことが大前提ですが、時間が経過していたため、彼女には温める治療が効果を出しました。 当院では局所のツボだけでなく、足にあるツボにも、関節の炎症や動きをつけるツボがあるためそこにも施術を施し、局所には「灸頭鍼」(きゅうとうしん)といって、鍼にお灸をつけて、温める施術を行いました。 効果はその夜から出現し、今まで激しい痛みで夜も目が覚めていたのが、ぐっすり寝れたようでした。 その後も症状は徐々に軽減していき、今では夜間の疼痛は出現していません。 現在は関節周辺が、痛みで動かなかった分、硬くなっているのでそれをゆるめていく施術を続けています。 このように、どのような施術でも、やり方を誤ると効果が出ません。 それは鍼灸施術でも同様のことが言えます。 当院では、痛いところに闇雲にするのではなく、脈診や舌診などでしっかりと診断をして、一番早く効果が出せるように施術を行っています。※本ページに記載されている施術効果には個人差があります










