悪性リンパ腫(GIST)での抗がん剤の副作用が、鍼灸施術により功を奏した症例 (大阪市 50代 女性)
お悩みの症状
今回の症例は、悪性リンパ腫の方です。 発覚時、腹膜他、転移巣がいくつかあったため、病院では末期がんと宣告をされていました。 余命も伝えられていたそうです。悪性リンパ腫にもいくつか種類があり、「B細胞リンパ腫」、「ホジキンリンパ腫」、「T/NKリンパ腫」などが有名なものになります。
今回の方は、「GIST」といわれ、B細胞リンパ腫に分類されるものでした。
胃がんや食道がんなど、粘膜の表面にできるものと違い、リンパ腫の場合は粘膜の奥にできます。 リンパ節に腫瘍ができてしまうため、発見が遅れる事が非常に多く、症状も初期では中々分かりません。
会社の健康診断などでも見落としがあることも多いですが、今回の方は健診にて発見されました。 発見当時、腫瘍部分の大きさは10センチを超えていたようで、CTなどの検査でも、複数個所(消化管内のリンパ節)への転移もありました。 現在でも、年間の罹患率は10万人あたり1~2人で、大変珍しい病態です。
珍しい病態の場合は、病院での方法も限られていますが、リンパ腫の場合、比較的抗がん剤は効きやすい病態ではあります。
当院での鍼灸施術により、免疫を上げ、抗がん剤や分子標的薬の副作用を軽減させる目的で、施術をすすめていきました。
治療方法
1.カウンセリング・検査
2.脈診、舌診、腹診で体の状態の把握・症状と照らし合わせる。
3.ハリの説明を治療前に行う
4.上向きで手足と頭に数本ハリを打つ
5.抜いてうつ伏せになり、背中にハリを打つ
当院での治療後の患者様の感想
まず、中医学的には癌や腫瘍は「於血」や「痰濁」としてみていきます。 ただ、抗がん剤などの強力な薬は「外邪(がいじゃ)」といって、体の外から入ってくるものと捉え、それに対する施術も同時にしていかないといけません。抗がん剤や分子標的薬、最近では免疫チェックポイント阻害薬など、悪性腫瘍に対する薬は多岐に渡ります、また、放射線によるものや、民間療法として、光免疫療法や高濃度ビタミン注射、ハイパーサーミアなど、現在の西洋医学では色々な方法で悪性腫瘍に対する処置をします。
民間療法以外の方法は、第1の選択肢として必ず病院から勧められ、場合によっては即日入院をするケースもありますが、やはり毒を以て毒を制すような処置になるため、副作用はかなりのものとなります。
消化器系の症状や、末梢神経障害、貧血、発熱、脱毛など、よくいわれる副作用ではありますが、心身ともに大きなダメージとなります。
鍼灸施術も同時にすることで、副作用を軽減させることが可能で、繰り返し投与していかなければならない薬に対するダメージを抑えていける場合も多いです。
今回の方に関しては、本人自体の元々のパワーも強かった部分も幸いし、薬の効果も、薬の副作用による症状も、ある一定は抑える事ができました。
ほかの疾患と違い、非常に複雑化する症例ではありますが、当院での免疫力を上げる鍼灸施術の効果が出たケースでした。
余命宣告までされていたようですが、病院へ月に数回の通院はしつつも無事に仕事へも復帰され、ある程度の生活水準は保てています。
悪性腫瘍になると、食事や日々の生活スタイルの改善も大きく影響してくるため、当院ではそれに関する知識も豊富にあるため、鍼灸施術と合わせて指導をしています。